「展示会のブース接客は、説明が上手い人が勝つ」——そう思っていませんか? 実はそれ、半分間違いです。展示会で成果を出す人は、上手に話す人ではなく、上手に聞いて、会話を前に進める人です。つまり、口下手でもまったく問題ありません。展示会のスタッフ研修で実際に教えている営業トークの技術を、「やってはいけないこと」から順番に紹介します。展示会で嫌われる営業のNG3パターントークを磨く前に、確実に損をしている行動をやめるほうが先です。やっかいなことに、この3つは本人が「頑張っているつもり」でやっています。①足を止めた人に、いきなり会社説明を始める来場者がパネルをちらっと見ただけで、「弊社は創業○年で、サービスとしてはこういう形で……」と始めてしまうパターン。相手はまだ、興味があるかどうかすら決めていません。長い説明は、興味が確認できてからです。②質問するふりをして、相手の話を聞かない「何かお困りですか?」と聞いておきながら、答えの途中で自社の話に戻してしまう。これは会話ではなく、質問の形をした売り込みです。来場者は敏感に察知して、心を閉じます。③名刺だけ取って会話が終わる「名刺マシン」名刺交換そのものが目的化しているパターン。会話のない名刺は、フォローしてもつながりません。枚数は増えますが、成果は増えません。展示会の右腕Tips① 自分がNGをやっていないかは、会話の「往復数」でセルフチェックできます。自分が2回話す間に相手が1回も話していなければ、それは接客ではなく演説です。アイスブレイクの一流・二流・三流声をかけて足が止まったら、最初の30秒で空気を作ります。同じアイスブレイクでも、質問の質で会話の伸びがまったく変わります。三流: 唐突に属性を聞く「ところで、ご出身はどちらなんですか?」文脈のない質問は尋問です。会話は広がりません。二流: 相手の行動から話を広げる「今日はAIのソリューションを見にいらしたんですね。普段の業務では、AIってどんな場面で使われていますか?」相手が「今日ここに来た理由」は、本人が一番話しやすいテーマです。ここから課題の話に自然につながります。これだけでも十分に機能します。一流: 未来を想像させる質問をする「もし御社で自由に変えられるとしたら、今の業務をどんなふうにしたいですか?」相手にワクワクする未来を語ってもらう質問です。語ってもらった「ありたい姿」と現状のギャップが、そのまま課題のヒアリングになります。しかも相手は気持ちよく話している。これが一流のアイスブレイクです。口下手でも大丈夫|接客は「自分2割・相手8割」「うまく話せない」「会話が盛り上がらない」と悩む方は、ほぼ例外なく自分が話そうとしすぎています。不安の正体は「次に何を話せばいいかわからない」であって、話す力の不足ではありません。覚えてほしい比率はひとつだけ。展示会の接客は、自分2割・相手8割。自分の仕事は、相づちとうなずきと、次の質問だけ笑顔で聞いて、相手の言葉を拾って質問を重ねる説明は、聞かれたときに短く返す「MC」になったつもりで会話を回すもうひとつのコツは、会話の中の自分を「出演者」ではなく「MC(司会者)」だと考えることです。MCの仕事は面白い話をすることではなく、「今どの話をしているか」を整理して、次の話題を振ることです。いま相手は何の話をしているか(課題? 現状? 願望?)聞けたことは何で、まだ聞けていないことは何か次にどの質問を振るかこれを頭の中で回していると、実は「口下手になっている暇がない」のです。話す内容はトークスクリプトに任せて、自分は進行役に徹してください。展示会の右腕Tips② ヒアリングで聞くことは「現状→課題→理想→時期→決裁」の5項目に固定し、指を折りながら聞くくらいでちょうどいいです。私たちの研修では、この5項目を聞き切る練習だけを繰り返します。雑談力は要りません。説明はいつやめる?|「課題・時期・決裁者」が揃ったら即アポ打診ヒアリングで会話が回り始めると、今度は逆の問題が起きます。話しすぎ・聞きすぎです。切り上げの判断基準はシンプルで、次の3つが揃った瞬間に、説明を続けるのをやめてください。課題: 困りごとが具体的に聞けた時期: 解決したいタイミングがある(「いつかは」ではない)決裁者: 相手が決められる立場、または決裁に関われる3つ揃ったら、その場で言うべきセリフはこれだけです。「その課題でしたら、お力になれると思います。来週、15分だけお時間いただけませんか?」ここで製品説明を続けるのは、満塁のチャンスで素振りをしているのと同じです。展示会は説明会ではなく、商談の入り口。会話のゴールは「わかってもらうこと」ではなく「次の約束」です。アポの切り出し方と、断られたときの切り返しは展示会で当日アポを取る方法|断り文句は「4つの不」で返すで詳しく解説しています。よくある質問Q. 性格的に人見知りで、そもそも声をかけるのが怖いです。A. 声かけ(呼び込み)とヒアリングは別のスキルです。呼び込みは仕組み(マニュアル化・バディ制)で解決できます。展示会の呼び込みのコツをご覧ください。ヒアリングは本記事の「自分2割・相手8割」で十分戦えます。Q. 技術職のスタッフをブースに立たせます。営業経験がなくても大丈夫でしょうか?A. 大丈夫です。むしろ製品に詳しい方は「聞かれたら短く正確に答える」ができるので、MC型の接客に向いています。NGの3パターンと5項目ヒアリングだけ研修すれば、戦力になります。Q. 会話はできるのですが、アポにつながりません。A. ヒアリングで止まって、打診をしていないケースがほとんどです。「課題・時期・決裁者が揃ったら説明をやめてアポ打診」をチームのルールにしてください。それでも改善しなければ、トーク全体の設計を見直すタイミングです。無料相談でトークスクリプトの診断も行っています。まとめ: 話す力より、回す力嫌われる営業のNG3つ: いきなり説明/聞かない/名刺マシンアイスブレイクは「来た理由」から広げる。一流は未来を想像させる接客は自分2割・相手8割。自分はMCとして会話を整理して回す課題・時期・決裁者が揃ったら、説明をやめてアポを打診する株式会社アストラネクスト「展示会の右腕」では、口下手なメンバーでも使える展示会専用トークスクリプトの提供と、ロールプレイング研修で参加メンバー全体の接客レベルを底上げしています。「ブースに立てる人材がいない」とお悩みの方こそ、お気軽に無料相談をお申し込みください。